【Python】get()はどういうメソッド?わかりやすく解説

Pythonで辞書(dictionary)を扱うときによく使われるメソッドに .get() があります。

一見すると dict["key"] と似たようなことをしているように見えますが、get() を使うことでエラーを防いだり、柔軟な処理ができるという利点があります。

この記事では、get() メソッドの基本的な使い方から、実際の活用シーンまで、初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。

get() とは?

Python の辞書型(dict)に備わっているメソッドで、指定したキーの値を取得するために使います。

通常、辞書から値を取り出すには以下のように書きます:

しかし、もし "password" というキーが存在しなかった場合、次のようにエラーになります。

ここで .get() を使えば、キーが存在しない場合でも安全に処理を続けることができます。

基本構文と特徴

  • キー:取得したい辞書のキー
  • デフォルト値(省略可):キーが存在しないときに返される値。指定しない場合は None が返る

具体例①:ユーザー情報からパスワードを安全に取得する

CSVデータなどを辞書で読み込んだ場合、存在しないカラムがあることもよくあります。
そんなとき get() を使えば、存在しないカラム名を指定してもエラーを防げます

このようにしておけば、"PASSWORD" というキーがあればその値を使い、なければ「未登録」として扱うことができます。

具体例②:CSVファイルの読み取り時に使う

CSVファイルを1行ずつ辞書として処理する場合(例:csv.DictReader使用)、get() は特に重宝されます。

上記のように書けば、仮に「PASSWORD」列が存在しない行があっても KeyError にならず、安全に処理を続けられます。

具体例③:辞書からオプション的な値を取得するとき

設定ファイルやオプション情報など、「必須ではない」キーの値を取得したい場面にも便利です。

get()[] の違いを整理

方法 存在しないキーの場合 デフォルト値の指定 主な用途
dict["key"] KeyErrorが出る できない 確実に存在するキーの取得
dict.get() None(または指定値) できる 存在しないかもしれないキーに使う

まとめ

  • .get() は辞書から値を安全に取得するためのメソッド
  • キーが存在しない場合でも None や指定したデフォルト値を返してくれる
  • "PASSWORD" のようなカラムを取得するときに便利
  • CSVデータ処理やオプション設定の読み取りなど、実務でよく使う

辞書のキーが必ず存在するとは限らない場面では、get() を活用しましょう!

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